働き方改革が推進されるようになり、業務改善が求められる現代において「カイゼン」が欠かせません。カイゼンとは、意味合い的にみると「改善」と似ているのですが、異なる点が1つあります。それは、悪い部分だけを直すのではなく、いいところも見直してよりよくしていくのが「カイゼン」であるという点です。現状よりも生産性を高める、コストを削減してなおかつ利益を上げる、というように、悪いところはないけれども改善する余地のある点をどんどんよくしていくのが目的となっています。カイゼン活動にはさまざまなものがありますが、注目したいのが3Mの削減と5S活動の促進。この2つは生産現場だけでなく、多くの業界で重要とされている考え方となっています。
3Mとは、ムリ、ムダ、ムラの頭文字をとったものです。ムリをすると作業員の負担が大きくなり、疲労感や不満も比例して大きくなっていきます。ムダな動作や作業が多い現場では、ムダなコストや時間をかけなくてはいけなくなるでしょう。そして、ムラのある品質の製品をつくれば、既存の顧客が離れていき、新規顧客の獲得も難しくなります。このような3Mの削減は、作業現場にとって必要な概念となっているのです。一方、5S活動というのは、整理、整頓、清掃、清潔、しつけの頭文字をとったものです。5つのSに注意し、いつでも同じように快適な作業ができる状態にしておくことで、在庫管理や作業がスムーズになり、3Mの削減にもつながります。
カイゼン活動をより効果的に行うためには、3Mの削減や5S活動を社内全体に共有し、定着させる必要があります。一人ひとりが意識して取り組むことで現場がまとまり、より効果を高めるのです。また、各部署で活動の結果報告を行い、そのデータを共有すれば、カイゼン活動の成功例と失敗例を効率よく活用できます。カイゼン活動を社内全体での取り組みとすることで、チーム一丸となって会社をよりよいものにしていこうと考えられるようになり、モチベーションが上がるでしょう。
しかし、各部署でのカイゼン活動の実施や、その結果の共有を行うには、何らかのツールを活用する必要があります。ツール選びの際には、得られたデータを分析した結果からどのような改善策が提案できるのかまでをわかりやすくまとめてくれるツールを選択しましょう。おすすめはITツールの1つである「タイムプリズム」です。タイムプリズムでは、映像とグラフ、表を組み合わせることで、誰でも簡単にカイゼン活動ができる仕組みになっています。映像から作業工程を仕分けるだけで、自動で各工程の作業時間を測定し、その結果をグラフ化することが可能です。また、改善する上で重要となる、「よりよくする方法の検討」に活用できる機能が、映像の比較検証や作業編成、標準作業組合せ票作成、複数サイクルグラフ作成です。これらの機能を活かし、どの点にカイゼンの余地があるのか問題の抽出を行ってみてはいかがでしょうか。