見える化とは、通常は視覚化できないものを数値やグラフなどにして視覚化することをいいます。会社の経営や業務管理など、さまざまな場面で実施されるようになってきました。視覚化することによって、現在の状況で何が問題となっているのか、それを解決するにはどこを改善したらよいのかをスムーズに検討することが可能となります。また、データをわかりやすくまとめることで、管理者だけでなくすべての従業員が情報共有でき、各自でも生産性の向上に取り組めるようになっていくでしょう。
しかし、本来数値化できないものを数値化したり、表やグラフを用いてデータ分析したりするのは容易なことではありません。そうかといって、見える化に取り組むために人材を確保したり、時間と手間をかけたりするのも難しいでしょう。そこで、近年注目されているのがITツールです。ITツールをうまく活用できれば、複数のデータを照らし合わせて分析したり、収集したデータから表やグラフを自動作成したりできます。また、ITツールにも種類がたくさんあるので、分野ごとに使い分けるのがよいでしょう。生産現場での作業に関する見える化においては、現場での様子を繰り返し確認できる映像、そして作業ごとの時間測定、必要な作業と不要な作業の仕分けなどが重要となります。これらを効率よくこなすのに適しているITツールが「タイムプリズム」です。
タイムプリズムのメリットは、作業者の動画を撮影し、その動画を取り込むことで、さまざまな視点から作業分析、動作分析が可能なところです。業務中の作業員の動きを映像に残し、傾向を探るのはもちろん、作業時間の測定やデータのグラフ化などを行うことができます。ムダな動きが多ければそれを減らすために設備や物品の配置を見直す、作業時間にばらつきのある工程があればその原因を見つける、といった問題の抽出が簡単になるのがポイントです。一見3Mがない作業でも、コマ送りやスロー再生をしてみると不要な動きが見つかることがあります。
また、改善に成功したら、改善前と改善後の作業効率の変化を比較し、作業員にも共有することがモチベーションアップにつながります。タイムプリズムでは、その比較をスムーズに行うために、2つの映像を同期再生できる機能がついていて安心です。動作分析によって不稼働の状態が見つかった場合は、作業員の不稼働を減らすために工程の順序を変更する必要があります。複数の作業員をどの工程に配置し、どの順に作業してもらえばいいのか検討するのは骨が折れる作業です。
しかし、その作業もタイムプリズムを使えば簡単になります。収集したデータから標準作業組合せ票作成が行えるので、工程を入れ替えて最も効率のよい順序を見つけ出すことが可能です。これらの「見える化」や分析は人の手でも行えますが、長い目で見ると人件費がかさんでしまうでしょう。ITツールは一度導入すると長く使用できるため、低コストでの導入が可能だといえます。経営や生産をはじめ、様々な場面で重要となる「見える化」に着目し、3Mを削減することで経営や作業の効率化を目指してみてはいかがでしょうか。