語り部、ノムさん
Column

語り部、ノムさん

第3号

効率的な生産方式とは・・トヨタ生産方式に学ぶ②

日常の生産作業(製造物の生産に限りません)の中で企業の作業効率=経費の削減に最も貢献できることとは何でしょう? 作業者には労務費を支払って一定の作業時間内に生産性を持った労働を期待しています。
しかし、これらの中には例えば朝の朝礼があり、会議や打ち合わせもあります。出張の移動時間もあり、実際の実質有給作業の中にこれらが内在されています。(稼働ロス)
稼働ロスを除外した作業(標準作業時間)の中にもよく見ると作業員の作業スピード差、間違った作業工程、作業者の意識の低下など企業が求めている成果とかけ離れた作業内容があります。(能率ロス)
能率ロスは結果として受注オーダーに間に合わせるために残業時間として計上されていきます。
稼働ロス・能率ロスすべてを取り除いた時間を実質作業時間といいますが、この実質作業時間には作業工程の移動や歩行、標準作業動作以外の例外的動作、価値のないムダな作業があります。(作業方法ロス)
この作業方法ロスの中から初めて作業改善の発見、作業効率への実質的な取り組みが行えます。
現状の作業を全体的に眺めて即座に問題を発見し、それらに対処していくことはとても大変なことですが、内在している3つのロスを一つずつ段階的に発見し解決していくことが重要です。
稼働ロス、能率ロスは目に見えているモノが多いので比較的発見・対処がしやすいものです。一番厄介なのは作業方法ロスの発見です。
日々、業務繁多な中で一体どうやってこれを発見しけば良いのでしょうか?
上司から命ぜられてとりあえずストップウォッチとビデオカメラを持ち出して作業現場に出向いてみましたが・・・
「作業解析ソフトウェア」タイムプリズムを使って「作業方法ロス」を効果的かつ短時間で発見する方法を次回よりお話させていただきたいと思います。